身長差40センチのカップルって、想像できますか。例えば、150センチの女性と190センチの男性。あるいは、160センチの女性と200センチの男性。数字だけ聞くと「へえ」って感じかもしれませんが、実際に並んでみると、その差は想像以上に大きいんですよね。
日本人の平均身長が、男性で約172センチ、女性で約158センチということを考えると、40センチという差は本当に特別な組み合わせだと言えるでしょう。街で見かけたら、思わず振り返ってしまうかもしれません。
でも、身長差が大きいカップルって、実は見た目のインパクトだけじゃないんです。日常生活の中で、ちょっとした困難や、思わず笑ってしまうようなエピソードが山ほどあるんですよね。今回は、身長差40センチのカップルならではの「あるある」や、実際の体験談を通して、その世界を覗いてみたいと思います。
写真を撮るときって、普通のカップルならさっと並んで撮れますよね。でも、身長差が40センチもあると、そうはいかないんです。二人とも普通に立って撮ろうとすると、フレームに収まらない。あるいは、どちらかが画面の端に切れてしまう。
高い方が極端にうつむいて、低い方が思いっきり上を向いて、それでもまだバランスが取れない。結局、高い方がしゃがむか、低い方が何かの台に乗るか。そういう工夫が必要になってくるんです。
ある女性が言っていました。「友達と旅行に行ったとき、みんなでさっと写真を撮れるのに、私たちだけいつも時間がかかる。ベストポジションを探すのに毎回試行錯誤してる」と。
自撮りも大変だそうです。スマホを持つ手をどこまで伸ばせば二人とも入るのか。自撮り棒を使っても、角度調整が難しい。結局、他人に撮ってもらうのが一番楽だという結論に至ったといいます。
でも、彼女は笑いながら付け加えていました。「苦労して撮った写真は、すごく思い出に残るんですよね。普通に撮れる写真より、なんだか愛着が湧くんです」と。
ハグって、カップルにとって大切なスキンシップですよね。でも、身長差が40センチあると、このハグにも工夫が必要になってきます。
普通に抱き合おうとすると、低い方の顔が高い方の胸やお腹に埋もれてしまうんです。つま先立ちをしても、まだ高さが足りない。高い方が腰を落として、低い方がつま先立ちをして、ようやく肩のあたりに顔が届く。そんな感じなんですね。
ある男性が言っていました。「彼女とハグするとき、いつも膝を曲げて腰を落とす。最初は自然にできなかったけど、今では慣れた。むしろ、この姿勢じゃないと落ち着かない」と。
逆に女性側の視点では、「彼の胸に顔を埋めるのが心地いい。安心感がすごくあるんです。でも、たまには顔を見てハグしたいから、そういうときは彼に座ってもらったり、私が椅子に立ったりします」という声もありました。
ハグの形は人それぞれでいいんですよね。身長差があるからこそ生まれる、二人だけの特別なハグの仕方。それもまた、関係の一部なんだと思います。
「階段キス」って、映画やドラマでよく見るロマンチックなシーンですよね。でも、身長差40センチのカップルにとっては、ロマンチックというより「必要に迫られて」なんです。
平地でキスをしようとすると、本当に大変なんです。低い方が限界までつま先立ちをして、高い方がかなり腰を落として、ようやく届くかどうか。首も腰も痛くなるし、バランスを崩しそうになる。
でも、階段があれば話は別です。低い方が数段上に立てば、ちょうど目線の高さが合う。自然な姿勢でキスができる。だから、身長差カップルにとって、階段は貴重なキススポットなんですね。
ある女性の話では、「デートの待ち合わせ場所は、いつも階段のある場所を選ぶようになった。駅の階段、公園の階段、ショッピングモールの階段。そこで挨拶のキスをするのが私たちのルーティン」とのことでした。
彼氏も最初は「なんでそんなに階段にこだわるの?」と不思議がっていたそうですが、理由を説明したら笑って納得してくれたといいます。今では二人とも、階段を見つけると「チャンス!」と思うようになったそうです。
立って会話をするとき、これが意外と辛いんです。長い時間話していると、高い方はずっと下を向いているから首が痛くなる。低い方はずっと上を向いているから、やっぱり首が痛くなる。
ある男性が言っていました。「彼女と真面目な話をするときは、必ず座ってするようにしてる。立ったまま長時間話すと、お互い首が痛くなって会話に集中できないから」と。
カフェでゆっくり座って話す。公園のベンチに座って話す。そうすると、身長差が縮まって、目線も近くなる。会話もスムーズになるし、お互いの表情も見やすくなるんだそうです。
逆に、立ち話が長くなりそうなときは、「ちょっと座って話さない?」と提案するのが二人の習慣になったといいます。身長差を意識しながら、お互いが快適に会話できる方法を見つけていったんですね。
カップルで服をシェアする、なんていう微笑ましい話を聞くことがありますよね。彼氏のTシャツを着て寝る、みたいな。でも、身長差40センチのカップルには、ほぼ無理な話なんです。
高い方のTシャツを低い方が着ると、それはもうTシャツではなくなります。ワンピースどころか、マキシ丈のドレスのようになってしまう。袖も長すぎて、手がどこにあるかわからない状態。
ある女性の体験談があります。「彼のTシャツを借りて着てみたら、膝下まで届いた。しかも袖が長すぎて、手を振ると袖がぶらぶら揺れる。お化けみたいになっちゃって、二人で大笑いしました」と。
逆に、低い方の服を高い方が着るのも無理です。入らないか、入ったとしてもパツパツで動けない。だから、服のシェアは最初から諦めている、というカップルが多いようです。
でも、それはそれで良いのかもしれません。お互いの服は完全に別物として管理する。それもまた、一つのスタイルですよね。
ここからは、実際に身長差40センチ前後のカップルが経験した、具体的なエピソードを紹介していきます。きっと、「そんなことまで!」と驚くこともあるはずです。
28歳の女性の話です。彼女は身長158センチ、彼氏は198センチ。40センチの身長差があります。
雨の日のデートって、普通なら相合傘でロマンチックな雰囲気になりますよね。でも、彼らの場合は違ったそうです。彼が傘をさすと、彼女には全く雨が当たらない。それ自体は良いことなんですが、問題は彼の状態でした。
彼女に雨が当たらないようにするために、彼は傘をほぼ垂直に傾けて、しかもかなり低い位置で持つんだそうです。そうすると、彼自身はほぼ傘の外に出ている状態になってしまう。結果、彼女は全く濡れないけれど、彼はびしょ濡れになってしまうんです。
最初は彼が我慢していたそうですが、何度か風邪を引いてしまって、これはまずいということに。二人で話し合った結果、今では雨の日は二人ともレインコートを着ることにしたといいます。
彼女は言っていました。「最初は相合傘に憧れてたんですけどね。でも、彼が濡れてるのを見るのは辛かった。今はお揃いのレインコート着てるから、それはそれで可愛いかなって思ってます」と。
工夫と妥協点を見つけることで、二人なりの解決策を作り上げたんですね。
31歳の男性の体験談です。身長195センチの彼と、155センチの彼女。40センチの身長差があります。
カップルなら、時には意見の食い違いや喧嘩もありますよね。でも、彼らの場合、喧嘩が長続きしないんだそうです。なぜかというと、彼女が怒っている姿がどうしても愛らしく見えてしまうから。
彼女が一生懸命に怒って、彼を見上げながら何かを主張している。その姿が、彼の目にはどうしても可愛く見えてしまう。真剣に怒っているのはわかっているんだけど、つい笑みが零れてしまうんだそうです。
もちろん、それで余計に怒られる、と彼は言っていました。「今、笑ったでしょ! 真面目に聞いてよ!」って。でも、彼はどうしても笑いを抑えられないんだとか。
身長差があると、どんなに真剣な議論でも、どこかコミカルな側面が出てきてしまう。彼はそれを自覚しているから、なるべく座って話し合うようにしているそうです。座れば目線が近くなって、もう少し真剣に向き合える。
彼女も今では「立って喧嘩しても無駄だから、座って話そう」と言うようになったそうです。身長差を理解した上で、お互いに工夫しているんですね。
25歳の女性の話です。彼女は身長152センチ、彼氏は192センチ。40センチの身長差です。
お祭りやコンサート、ショッピングモールのセールなど、人混みの中でのデートは大変だといいます。なぜなら、簡単にはぐれてしまうから。
彼女の目線の高さは、周りの人たちの肩や背中ばかり。人混みの中では、自分がどこにいるのかもわからなくなることがあるそうです。彼氏の姿を探そうとしても、人の波に遮られて見えない。
でも、彼氏の方は違います。背が高いから、人混みの上から彼女を簡単に見つけ出せるんだそうです。だから、二人の間には暗黙のルールができました。もし迷子になったら、その場に立って彼が来るのを待つ。
彼女は言っていました。「最初は焦って彼を探し回ってたんですけど、それだと余計に見つからない。今は落ち着いて待つようにしてます。彼は必ず見つけてくれるから」と。
スマホで連絡を取り合うこともできるけれど、人混みの中だと電話も聞こえないし、メッセージに気づかないこともある。だから、「その場で待つ」というシンプルなルールが一番効果的なんだそうです。
ただ、最近は彼女も対策を考えたそうです。目立つ色の帽子をかぶったり、彼氏のシャツの裾をつかんで歩いたり。そういう工夫をすることで、はぐれる頻度は減ったといいます。
身長差40センチって、確かに大変なこともたくさんあります。でも、メリットもあるんですよ。日常生活の中で、お互いを補い合える場面が自然と生まれるんです。
高い棚の物を取ってもらう。これは身長差カップルの定番ですよね。低い方が届かない場所にある物を、高い方がさっと取ってくれる。逆に、床に落ちた物を拾うのは、低い方のほうが楽だったりします。
ある女性が言っていました。「料理してるとき、上の棚の調味料を彼に取ってもらう。逆に、冷蔵庫の下段に入れた野菜を私が取る。自然と役割分担ができてるんです」と。
お互いの得意分野がはっきりしているから、助け合いの形もわかりやすい。これって、関係を円滑にする一つの要素なのかもしれませんね。
身長差があることで、守られている感じ、あるいは守っている感じが自然と生まれやすいんです。物理的な大きさの違いが、心理的な安心感につながるんですね。
低い方は、高い方の存在を大きく、頼りがいがあると感じやすい。高い方は、低い方を守りたいという気持ちが自然と湧いてくる。これは本能的なものもあるのかもしれません。
ある男性が言っていました。「彼女が小さいから、無意識に守ってあげたくなる。人混みで彼女が埋もれそうになると、自然と手を引いて守るような姿勢になるんです」と。
もちろん、身長が低いからといって弱いわけではありません。でも、身長差がもたらす心理的な効果は確かにあるんですよね。
日常の何気ない瞬間が、身長差カップルにとっては特別な思い出になります。写真を撮るのに苦労したこと、ハグの仕方を工夫したこと、階段でキスしたこと。そういう一つひとつが、二人だけのユニークで愛おしい記憶として刻まれていくんです。
ある女性が素敵なことを言っていました。「普通のカップルが当たり前にできることが、私たちにはできない。でも、だからこそ工夫する楽しさがある。そして、その工夫が思い出になる。身長差があって良かったって、本気で思ってます」と。
大変さも含めて、それが二人の関係を深める要素になっている。そういう前向きな捉え方が、関係を長続きさせる秘訣なのかもしれませんね。
身長差40センチというのは、確かに日常生活で不便を感じる場面もたくさんあります。でも、それ以上に、二人だけの特別な世界を築くことができるのも事実なんです。
完璧に快適な関係なんて、どこにも存在しません。どんなカップルにも、何かしらの課題や困難はあるものです。身長差カップルの場合、それが身長という目に見える形で現れているだけ。
大切なのは、その困難をどう捉えるかということです。「大変だから無理」と諦めるのか、「大変だけど工夫すれば楽しい」と前向きに捉えるのか。その違いが、関係の質を大きく変えていくんだと思います。
